1938年、角のとれた「ラウンド・コーナー」と呼ばれるモデルが導入されます(右は1938年の広告)。新しいプレス機による一体成型のケースは革新的で、65年以上もの年月を感じさせない完成度を誇ります。ヒンジ(蝶番)は4バレル(4つで構成)のままで、インサートの型も1936-37年モデルがほぼ継承されますが、カム(インサート左上のパーツ)を機能させるスプリング(バネ)はピストンからリーフ・スプリング(板バネ)に変更されます。
1940年にはそれまで別々であったヒンジ(蝶番)とカムクリップ(上蓋内部のパーツ、その形状からコの字型クリップと呼ばれます)が一体になります(クリップ一体型)。ダイアゴナル・ラインと呼ばれる右上・左下の二重線が入ったモデル以外にも無地のモデルが登場し、ごく僅かながらハイポリッシュ(鏡面仕上げ)のモデルも製造されるようになります。また機械彫り+ペイントの新しいデザイン手法が採用され一気にバリエーションが広がるのも、このラウンドコーナーからです。いわずもながら2001年に発売された1941レプリカのオリジナルがこのモデルです。
|