ある依頼人から離婚の相談を受けた弁護士ギャビン(ダニー・デヴィート)は、友人だったローズ夫妻の実例を語りだす。バーバラ(キャスリーン・ターナー)とオリバー(マイケル・ダグラス)のロマンティックな出会い、そして結婚、仕事も順調でついには念願の一軒家まで購入。すべてが順風満帆だったが、ある日、オリバーが病院に運ばれた時、バーバーラは身震いする。彼がこのままいなくなったら、どんなに「幸せ」かと。そこから、二人の壮絶な戦争が始まる‥‥。
この弁護士ギャビンが使用しているライターは、「コンテンポー」というジッポー社が1985年に発売されたガス・ライターだ(左右写真)。ただ、ジッポーと言えばオイルライターとのイメージは払拭できず1989年には製造中止となる(ちなみに2007年からジッポー「ブルー」というガスライターが販売されている)。
さてギャビンは、オリバーから協力を要請された当時13年間も禁煙していた。彼は最後のタバコを特注のケースに保存し、それを事務所のデスクの上に飾っていたのだ。ところが思い通りに行かないことに業を煮やしたバーバラが、ギャビンの事務所に出向き色仕掛けをする。その時ギャビンは13年間の禁煙を破り、ケースに入っていたタバコを吸ってしまう‥‥。映画の冒頭でこの空となったケースを依頼人に手渡し、ローズ家の顛末を語りだすのだ。
左写真は、この特注の「最後のタバコ」ケースを忠実に再現したものである。喫煙者にとっては禁煙は人生の一大テーマであり、ドラマティックに記録したいものである。
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